茨城県水戸市でリサイクルショップの店長を務める
通称ゴブリンがいままでの経験で身にしみたリサイクルショップの大変さを語ります。
リサイクルショップ(古物商)とはそもそもどうーやって利益を得ているのか?
少し裏事情も踏まえた上でつぶやいてみます。
単純な話ですが、以下のようなシステムで利益がでています。

    1. お客さんが品物を売りに来る(又は主張で買取に行く)
    2. 入荷された品物を検品し、掃除して売る

売値-仕入-売るためにかかった経費=利益上記のように利益を得ているのは、
普通に考えれば誰でもわかる事ですが、
さて、
上記を実行するにはなにが必要になるのか?少し踏み込んでみます。

<1を実行するには?>

●お客さんに自分のお店を知ってもらう必要がある
(存在がわからなければ依頼も来るわけがない)
→宣伝広告費が必要。ネットで宣伝?チラシ?電話帳?

●電話の設置
(当然必要です。固定電話を引く必要があります。携帯番号だけじゃ怪しいので)
→電話代がかかる。
固定電話の前に事務員を置くと人件費がかかるし、
携帯に転送して自分で全部電話の応対をしてもその分仕事は止まるし
転送電話なので通話料が全てこちら持ちとなる。

●出張用の営業車が必要 (あたりまえですね^^)
→ワゴン車でも年間20万くらい経費かかります。
2トン車だと修理部品やコーチンが跳ね上がるので運が悪いと倍かかります。

<2を実行するには?>

●検品、掃除する場所が必要。冷蔵庫、洗濯機は水洗いするので
外水道も完備した作業場の用意。

●入荷された品物を置いておく倉庫

●店頭販売するならお店、店舗が必要。ネットで販売するなら事務所が必要
→もちろんですが、全てに置いて人件費、ガソリン代、電気代、掃除用具などの
消耗品など経費がかかってきます。

リサイクルショップ優は主に業者間取引やネット販売で品物を売っているので、
品物を梱包するための梱包材やデジカメ、撮影所などの用意が必要になります。
まあ、
この辺まではヤフオクで出品したことのある人ならなんとなくわかることです。
では、実際になにが大変なのか?ですが、
ズバリ、

仕事の忙しさの具合が極端すぎる」から疲れるんです。

1、お客さんが品物を売りに来る(又は主張で買取に行く)
↑これがどんどん定期的に仕事が入ってくればリサイクルショップはいくらでも
儲かってしまいます。

在庫が溜まりすぎてお金がなくなってしまうこともたまにあります。
(仕事がないよりは全然ましなんですが。)
しかし、時期によってその起伏が激しすぎるため、対応が困難になるケースが
多々あります。「3月の引っ越しシーズン」がその代表です。
人が引っ越しをするとあらゆる経済効果が生まれます。

新しいふとんやベット、カーテン、家具を揃える
→ ふとん屋さん、家具屋さんが儲かる

新しい家電を揃える
→ 電気屋さんが儲かる引っ越しするのに荷物を全部自分で運べない
→ 引越し屋さん、運送屋さんが儲かる

そして!

「いらない不用品が発生する」ことにより、リサイクルショップに中古品が
大量に入荷される!!という事なんです。

でもですね、上記の儲かってる図式を見るとわかりますが、

他の業種は「今」利益を得ているのに対しリサイクルショップは
「大量に入荷される」機会を与えられているだけで「今」はお金を
出している立場であり、利益が発生している訳ではないのです。

しかも、引っ越しシーズンというのは3月後半頃から
4月前半までという期間のみに留まるので、
日数で表すとたったの3週間前後。

365日のなかで20日しかないのです。
夏はあついから、冬は寒いから、正月はゆっくりするから、
と、
3月ピーク時以外がリサイクルショップなんてヒマーなもんです。
つまり!3月引っ越しピーク時期に

「お金がなーい」
「車がなーい」
「人がたりなーい」
「依頼がなーい」

のお店は、潰れます。たった20日間のために車、従業員、倉庫、
宣伝費、事務所などを用意しておかねばなりません。
まあ、3、4、5月は引っ越しシーズンの余韻もあって品物も
ある程度動くので、その20日で全ての勝負が決まるとは
すこし大袈裟ではありますが、
年末頃になると在庫がだんだんなくなってきて
あんまり仕事をやりすぎるとやることが全然なくなってしまうという
状況にもなったことがあるのでやはり、
リサイクルショップの経営は3月にかかっているのです。
(一流企業はもっと規模が全然大きいので知りませんが)
ドラム洗濯機や大型冷蔵庫を階段降ろししたりで腰はやられるし、
家電はどんどんデフレで安くなっているので高く買取すると
少し売り遅れるだけで赤字になってしまったり、

動作チェックミスで買った人からクレームが来たり、
雨が降ってる時に出張がはいって全ビジャになって
作業してかぜひいたり、車が突然壊たり、「お金がない!」
「在庫がない!」の挟間で悩んだり、マジで疲れます。

安く仕入れて高く売る。

なんておもしろい商売!というのはあくまでイメージであり、
お客も馬鹿じゃないのであまり安いと売ってくれませんので、
高く買結構間違って買ったりもします。
(売値を超えて買ってしまうことも何度も経験しました。
3万で買取したのに中身が壊れててゴミになったこともあります)
1個1個の商品だけで見ると確実に儲かる商品もありますが、
なかには売ってみないと利益がでるのかどうかわならない、
もしかすると赤字なのでは?という品物も多数あります。
ギャンブル的な要素がある難しい買取案件もあって経営している
立場からすると凄く精神的にも肉体的にも疲れる仕事だなあ、、と。

リサイクルショップというのは色々あって、

「中古車」
「古本」
「古着」
「質屋」
「ゴルフ中古」
「ゲーム中古」
「ブランド、宝石買取」

と近所にたくさんお店ありますよね。

全部「古物商」であって、呼び方が違うか、なにをメインで
やっているかの違いだけで実はどれもリサイクルショップなんです。
(質屋はちょっとニュアンス、営業方法が違いますが、
古物を扱うというのは同じです)でも、「リサイクルショップ」経営
というのはどんなカテゴリの商品だろうと対応しなくてはならないので、
幅広く、深い経験と知識が必要となります。
まあ、会社を経営している会社がどこでも大変なのは違いないですが。

だからなんなんだ!というような内容になってしまいました。
たしかに疲れる仕事だけど、やるしかないのでがんばります!

 水戸近辺、ひたちなか市、笠間市、茨城町、東海村からも依頼があります!
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